連作なんて怖くない、のか?

 連作なんて怖くない、と『やさい畑』という園芸雑誌が言っている。全国一億総活躍の家庭菜園家が恐れ忌み嫌っているあの連作障害が、実は恐れるに足りないんだよ、解決策はいくらでもあるのさっ、と主張しておるのだ。うんまあもう大胆きわまりないったらありゃしない。

IMG_4882.jpg 
2016年冬号。連作を大いに奨励してますよ。

 仮にも一億家庭菜園家のひとりを自認するエディブル・ガーデナーである。かれこれ5年以上も、日々連作障害の恐怖に震えて眠れぬ夜を過ごしてきた。いったんその土地でトマトを育てたが最後、そこは呪われてしまって5年間はナス科(トマト、ジャガイモ、ナス、ピーマンその他重要野菜多数)を植えることはできない。それはありとあらゆる園芸の教科書に書かれていることだ。ところが『やさい畑』はそれが「怖くない」と言い切っているのである。これは看過することなどできぬ、さあさあ詳しく述べてみい。てなことで、さっそくポチってみたわよ。

 その驚きの内容についてはみなさま本屋で立ち読みするなり、図書館で借りるなりしてチェックしていただきたい。とにかく、「東大博士が秘訣を伝授」していて、「連作障害驚きの新常識——連作を続けると障害が発生しなくなる!?」などと、びっくり仰天なことがいろいろ書いてある。今までの連作障害に対する考え方を否定してはいないものの、それをうまく避けるワザ(と『やさい畑』は呼んでいる)があるのだ、というわけだ。我が家のよーに猫の額で菜園をやっていると連作障害はつねに悩みの種だったので、このワザがうまくいくなら菜園活動が変わる、人生が変わる、世界が変わる、かもしれない。試してみる価値はありそうだ。

IMG_4551.jpg 
去年のセンターサークルのミニトマト。かなりうまくいったと自負しております。

 てなことで、さっそくできそうなワザをやってみることに。うーむ、我ながらなんたる行動力。なにしろ、2017年の夏はメイン・ガーデンのセンターサークルでミニトマトをやることがすでに決定しているのである。ここでは昨年もミニトマトを育てているので、本来なら土を全部取り替え、神主さんを呼んでお祓いをする必要があるのだが、今回はこの『やさい畑』のご指導に従って、あえて連作に挑んでみる!

 まずはできそうなワザを選んで、それに必要な木酢液、米ぬか、籾殻くん炭、わら、などを買ってきた。そして、準備段階として、センターサークルを掘り返し、残っていたミニトマトの残骸や根っこなどを取り出し、いちばん下の深い部分に家庭ゴミ由来の有機堆肥を入れた。そして、すぐに埋め戻さずに一週間ばかり天地返しておく。これで土が活性化するとかなんとか。

IMG_4867.jpg 
ミニトマトを引っこ抜いた後、穴を深く掘って、奥に家庭ゴミ由来の有機堆肥を入れた。

 さて、まずはワザその1である。「野菜残滓の鋤き込みで物質循環を良くする」と、東大教授の言ってることちーともわかりません、な感じであるが、要するにそれまで育てていた野菜(ミニトマト)の枯葉や茎、根っこを、いつもなら丁寧に拾い出して捨てていたところを、土に混ぜ込んじゃうのである。たーだ混ぜていいなら簡単なんだけど、残滓(残りカス)は乾燥させたほうがいいんだと。しかたなく家庭ゴミ処理機で乾燥させてしまって電気代がかかったので、あまりエコな方法ではなかったかも。。。

IMG_4878.jpg 
これが乾燥させたあとのミニトマトの残滓。ゴミ処理機でやったらすごく少なくなっちゃった。

 ワザその2は「カニ殻や廃菌床で放線菌をふやす」なんだけど、カニ殻も廃菌床ないのでやめた。カニを食べることに異議はまったくないのであるが。なのでさっさとワザその3へ。「籾殻くん炭で菌根菌のすみかをつくる」とあるんだけど、籾殻くん炭とはなんぞや。精米のときに取れる米の外皮(籾殻)を400度以下の低温で燻し炭化させたもので、土壌改良に使われるものなんだそう。保水性、通気性、排水性が改善し、微生物が増殖するなどなどのご利益があるらしい。こいつを土の中に鋤き込んでみる。

IMG_4879.jpg 
これが籾殻くん炭。ホームセンターで買えるのね。炭を細かくしたみたいに見える。

 さてワザその3は「稲ワラと木酢液で菌寄生菌をふやす」。なんたら菌かんたら菌ていうのは全然わかんないのでおいておくが、やり方としては、ワラをマルチとして畝の上に置き、米ぬかをまく。そこに木酢液をかける、というもの。こうすると病原菌をやっつけてくれる微生物が増えるらしい。なので、言われるがままにワラを敷き、米ぬかをまき、エロイムエッサイムと唱えながら木酢液を薄めたものをかけた。今のところ悪魔や怪しい生物の類は出現していない。

IMG_4881.jpg 
ワラと米ぬかと木酢液のミクスチャー状態。この下には籾殻くん炭と野菜残滓も。

 『やさい畑』の「連作を可能にする9つのワザ」はまだまだ続くのだけど、とりあえず今やれそうなのはこのくらいなので、このへんでよしとしておこう。3つのワザをいっぺんにやってしまって、妙な化学反応とか起こらないのかやや不安だが、深く考えないことにする。
 さーて、これで今年の夏は大胆にもミニトマトの連作をやってやろーじゃないですか。ついでに去年キュウリをやった新レイズドベッドでは同じウリ科のカボチャをやってやろうと目論んでいる。今や怖いものなし、連作万歳である! 万が一にも何かあれば『やさい畑』がかならずや責任を取ってくれることだろう。うはー、楽しみだなああ〜!!!

IMG_4875.jpg 
まだ作業開始前の状態。いろいろ購入したものの、連作が可能になるなら安いもんだ!

 しかし、今まで輪作年限(一度植えた作物を何年経てばふたたび同じ場所に植えることができるかの目安)をチェックするために見ていた「栽培カレンダー」が2012年春号の『やさい畑』の付録だったことに、ふと気づいてしまった。うーん、そういえばこの雑誌は輪作障害の恐ろしさをさんざん煽ってきたような気がする。それが今や「怖くない」である。来年あたりはまた「連作障害はこの世の終わり」みたいなことを言ってたりすんのかも。。。柔軟に対処したい。



いつもありがとうございます!
また来てくださいね~

ランキングに参加しています。
ポチッといただけると嬉しいです!

にほんブログ村 花・園芸ブログ キッチン菜園へ
にほんブログ村
スポンサーサイト

2017/01/25(水) | 2017年春夏菜園GO! | トラックバック:(0) | コメント:(2)

2017年春夏菜園計画進行中

 気がつけば3月である。3月といえば、世界ウン億人の家庭菜園家が春の菜園活動に向けての準備に必死になっている頃である。当エディブル・ガーデナーも例外ではござらん。冬の頃から春夏の菜園展開を考え、種や苗の注文をし、休閑農地に肥料を与え、20人の労働力を確保し、5台のトラクターを新規購入するなどして、活動再開への準備を着々と進めている。やや誇張や虚偽はあるものの。

 それにしてはブログの更新がお留守になっていたんだけど、そこには事情があった。それも、ひとえにブログを少しでも良いものにしたいという一心からくる事情なのであった。そう、今までは季節ごとの菜園計画を紹介するにあたって、いい加減な手書きのイラストを描いていたのだが、いつまでも下手くそなクレヨン画では進歩がないし、時間もかかって面倒だ。これからは世の中の進歩に歩調を合わせ、現代テクノロジーを大胆導入して画像も今どきっぽくしつつ、どーんと時短を推し進めよう。もちろんCGだ、3Dだ、というわけではないが、ここは巨費を投じて天下のiPad Proを購入、合わせてアッポーペン(シル)もゲットしちゃうわよ!
 という清い思いに駆られていたのだが、お絵描きアプリのProcreateを入れたはいいけど使い方がなかなか飲み込めず、時短どころかえっらい時間がかかってしまった。そのわりにあんまり今どきの画像にもなってない、というのがほのかに悲しい。。。
 ま、とにかく肝心の菜園計画、進めてみようじゃないの。

ED1.jpg
メイン・ガーデン
 まずは現在完全に休閑地となっているメイン・ガーデンの春夏である。センター・サークルは去年とまったく同じで、ミニトマトと中玉フルーツトマト、そのまわりをバジルとお花で囲むスタイル。堂々大胆な連作なのだけど、その対策はすでにお知らせした通り。去年はトマトが非常に成績良かったので、今年も期待だ。『やさい畑』さん、よろしくね!って感じ。頼むわよ。
 手前の通路側ウイングでは、去年やって美味しかったサツマイモよもう一度、とダンナがしつこいので今年も安寧芋をやってみるつもり。去年より作付面積が狭いのに収穫を増やしたい場合はどうしたらいいんでしょうねえ。。。
 そしてメイン・ガーデンの奥、家側ウイングでは去年高級高額苗を6つも植えたのに全然うまくいかなかったキュウリをリベンジで。つーても狭いから植えられるのは2、3苗だし、キュウリを上手く行かせるノウハウもないし、リベンジなるかどうかははなはだ疑問。あまりガックリ来ないように、同じ畑に去年やって面白かったラッカセイも3苗くらい植えてお茶を濁す予定だ。

ED2.jpg
新レイズドベッド
 そして、これまた現在休閑中の新レイズドベッド。ここではミニカボチャの栗坊ってヤツを育てる予定だ。我が家はこう見えて(どう見える?)カボチャがかなり好き。狭い農地でカボチャをやるならミニがいい、ってことで人気の栗坊を種から育ててみるつもりだ(大胆・・・)。ここでは去年ウリ科のキュウリをやっているので、こちらも連作障害対策はぬかりなく。しかし、ちゃんと人工授粉できんのかなあオレ。

ed3.jpg
旧レイズドベッド他

 さて、現在そこはかとなく(?)ビーツが植わっている透水プランターでは、例年通りニガウリを2苗植えてグリーンカーテンをやる。これは年中事業なので変更できない。
 また、現在ニンジンを育てている旧レイズドベッドは7月頃まで空かない予定。ニンジンの大量収穫(希望的観測)ののちは、夏野菜でやれるとしたらナスくらいだろうか。あるいは、気分を切り替えてブロッコリーやカリフラワーなどの秋冬野菜の準備に入ることになるかもかも。
 そして、その正面、現在ニンニクが生育中の小さいスペースではエンサイを育てる予定。新種の種をゲットしたので新展開に期待したい。


ed4.jpg
カーブ菜園

 現在スナップエンドウを栽培中のカーブ菜園だが、何をやってもあんまり収穫が上がらないのは日当たりが悪いからと、菜園活動6年目にしてようやく納得できるようになってきた。なのでこの夏、ここでは日陰でもオッケーなショウガを育てることに。ショウガといえば、我が家の場合サトイモとのセットがお約束なのだが、ここはスペースが狭いので今回のサトイモは2苗程度にとどめることに。

ed5.jpg
角型プランター
 あと、プランター展開としては、今回72リットルのプランターを3個揃えたので、この冬うまくいったミニダイコン、去年の夏うまくいったカラーピーマンとジャンボトウガラシ福耳で柳の下のドジョウを狙いたい。苗で購入予定のカラーピーマン以外は種から栽培なので、エディブル・ガーデナーの腕の見せ所である(冷や汗)。

ed6.jpg
丸型プランター
 でっかい丸プランターその1では、現在赤タマネギが展開中だが、5月の収穫後はジュース用のケールを植えるつもりで種から育成している。空きスペースにはルッコラなどを植える予定。また、丸プランターその2、その3では一昨年に種をまいたアーティチョークが大きくなっている。今年こそは花を咲かせてほしいもの(って、花の咲く前に食べちゃうけどね)。この空きスペースにもハーブ類を植えて無駄なく有効利用するつもりだ。

 ううむ、いろいろ妄想してお絵描きなどしている今がいちばん楽しいな。本番にめちゃ弱いエディブル・ガーデナー、このうち画像のような収穫が望めるのはどのくらい!?!?



いつもありがとうございます!
また来てくださいね~

ランキングに参加しています。
ポチッといただけると嬉しいです!

にほんブログ村 花・園芸ブログ キッチン菜園へ
にほんブログ村

2017/03/13(月) | 2017年春夏菜園GO! | トラックバック:(0) | コメント:(4)

種まき名人ふたたび

 そんなわけで、春夏の到来は待ったなしだ。などと、ろくな準備もしていないくせに大げさな言葉がほいほい口をついて出てしまうのは軽い性格ゆえだろうか。とりあえず、年頭の忙しい時期にサカタのタネのカタログをサクッと見て、適当に種の注文を出しておいた。そいつがけっこうどっちゃり届いている。中には「こんなの頼んだっけ?」なんてわけわかんないものも混ざってたりするんだけど。。。

IMG_4906.jpg 
上から時計回りにパクチー、ケール、ミニ大根、ジャンボトウガラシ福耳、クレソン、なつサラダことエンサイ、ルッコラ、ジニア、イタリアンパセリ、ミニカボチャ。

 ざっとこんなラインナップなんだけど、そのうちいくつかは3月がまきどきになっている。ここでモタモタしてゴールデンウィークの苗のイッキ植え大会に間に合わない、ということがあってはならない。雑な性格ゆえに種から育てるのが大変苦手なエディブル・ガーデナーだが、ここは精神修養のつもりで頑張るしかない。

IMG_4935.jpg 
イケアの小型温室。育苗業者は絶対使わないようなファンシーなグッズである。

 さて、去年の春イケアで購入した温室がやっとここで登場である。いくらしたか覚えていないのでネットでチェックしてみたら1999円から3288円までやたら値段に幅がある。まさかこれが3000円もしたら買わないだろうなあ、と思うようなキッチュな商品なんだけど、とりあえず温室の役割は果たしてくれそうだ。

IMG_4936.jpg 
カイワレ大根、ではなくてケールの双葉。伸びすぎちゃって、これはまずい。。。

 てなことで、3月の5日にジフィーセブンを使ってトウガラシ空耳とケールの種をまいた。 ジフィーセブンのありがたみについては今イチ自覚できていないのだけど、とりあえずまだいっぱい残っているのでヴァシヴァシ使っていこうと思う。

IMG_4937.jpg 
こちら、やっと発芽の兆候が見えてきたトウガラシ空耳。いい子で育っておくれ。

 そして3月20日現在、ケールは順調というよりやばいくらい伸びていて、植え替えの必要がありそうだ。地植えしちゃいたいところだが、まだ外に出すには寒すぎる気が。うむむ、ジフィーセブンがちっこすぎて、どーしても途中で植え替えしなきゃならぬのだなあ。ううーそんな暇ないのですけど。
 そして種まきから2週間ほどでトウガラシ空耳もやっと芽が出そうになっている。これを育てるのは昨年に続き二度目だけど、前回はいったん全滅しそうになって大慌てしたんだよね。今度こそ安定成長していただきたい、と祈るような思いである。

IMG_4938.jpg 
ミニカボチャ栗坊、種も大きいけど双葉もでかいのよ。

 そして、同じときにまいたミニカボチャの栗坊も絶賛成長中だ。ミニというわりに双葉がでかいので末は大物か!? と思ってしまう。種袋には10粒くらいしか種が入っておらず、「10.5㎝ポットに2粒ずつまく」とあるので、言うとおりにしたらもう1粒も残っていない。あとがない。失敗は許されない。なんとしても全員生き残ってくれ! とこれまた祈るような思いである。
 ちなみにこの温室は、カエルを育てようとして購入したものの失敗したためしまいこんでいた水槽である。カエルにダンゴムシを食べてもらいたかったんだけど。。。

IMG_4933.jpg 
種まきハウスで生育中のジニア。いろんな色のミックスになってるらしいよ。

 さて、毎回食べるものを育てることばかりに血眼になっているようでややみっともない。ていうか、そもそもこのエディブル・ガーデンは見ても食べても素晴らしいことを標榜しているのに、最近は食い気ばかりにとらわれて美観がすっかりお留守になってしまっている。なので、この春夏はお花も種から育てて安くあげようじゃないの!・・・ではなく、庭をお花で美しく彩ろうじゃないの! てなことで、ジニアの種もまいてみた。3月14日のことであるが、もうちらほら発芽が始まっている。5月くらいには地植えできるようになってくれると大変嬉しいのじゃが、とまた祈祷に余念がない私である。
 ちなみにこの温室はいつも大いにパクらせていただいているはじめさんのブログからの情報で手に入れた、DAIM種まきハウスってヤツ。ネットで見ると1300円とか法外な値段が付いているけど、近所でその半額くらいでゲットできた。

IMG_4940.jpg 
猫対策もしなきゃなので、とりあえずフタ付きのもので育苗中。

 てなことで、現在我が家の陽だまりは育苗グッズに占領されている。休眠中のシイタケの育成キットまで導入して、ここではイタリアンパセリを育てている(写真撮るの忘れたんで説明割愛ね)。さあさあみなさん、遠慮はいらんからどーんと大きくなってね〜。とか言いながら、明後日から1週間ばかり旅行に出ちゃうんで、残された双葉ちゃんたちの今後が大変心配。お母さんが帰ってくるまでいい子にしていてくださいね!


いつもありがとうございます!
また来てくださいね~

ランキングに参加しています。
ポチッといただけると嬉しいです!

にほんブログ村 花・園芸ブログ キッチン菜園へ
にほんブログ村

2017/03/20(月) | 2017年春夏菜園GO! | トラックバック:(0) | コメント:(2)

『マイ・ビューティフル・ガーデン』考

 世界ウン億ガーデナー必見!とは言わないまでも、ガーデナーの間で話題になっている映画『マイ・ビューティフル・ガーデン』を見てきた。図書館に勤務する生真面目な女子ベラ(『ダウントン・アビー』に出ていたジェシカ・ブラウン・フィンドレイ)は、自分の殻を打ち破りたいと思いながらも型通りのライフスタイルから抜け出せずにいる。何から何までぴっしり形にはまっていなくては気が済まない彼女は、無秩序に伸びる植物が大の苦手。おかげで庭は荒れ放題になっていたのだが、ある日「一ヶ月以内に庭を元どおりにできなければアパートを出て行くこと」という家主からの通達が届く。さて、彼女はこの危機をどうやって乗り越えるのか!?……という設定に、ロマンスや隣人とのバトルが絡んで山あり谷あり。大いにワクワクさせてくれるキュートな作品といえましょう。

yjimage.jpeg 
悲しい境遇に生まれながら健気に生きるベラを、男どもは放っておけません。

 さて、エディブルといえどもガーデナーの端くれである私、ロマンスにはしゃいでばかりはおりませぬ。ガーデナー的観点からもしっかり鑑賞させていただいたわよ。
 舞台がイギリスなだけに、お庭は当然「植物の自然な姿をそのままに生かす」イングリシュ・ガーデン。ガーデニングの盛んな国だけに、その辺のリアリティはしっかりしていて、たったの一ヶ月の期間で作り上げる庭がそんなものすごいことになったりしない。これがアメリカ映画だったら、最後にはターシャさんの庭みたいに壮大なことになって、湖面にボートが浮かび、マット・デイモンが白馬に乗って登場する……なんてことになっちゃうのだが。周囲の優しい男性陣の助けもあって(←主人公がめっちゃ美人のせいだとしか思えない展開)完成した庭は、やや日陰がちながら池などあって、彼女の思いがしっかり貫かれている。ベラがノートに庭のデザインをあれこれ描くシーンは、ガーデナーなら共感を覚えずにいられないはずだ。

 映画のハイライトのひとつは、いくつもの花が見事に咲き乱れる隣人の庭を見て回るシーン。いったいどれだけの労力と時間と情熱が注ぎ込まれているのかと驚かされるが、なんとこの庭は亡くなった奥さんが残したもので、だからこそ彼は人一倍の愛情を注いで維持しているのだった。そうなのかー、人は死んでも、庭は残る。植物はそれでも毎年花を咲かせる。庭を通して自分が生きていた証を後世に残せるのだ、と目を開かれた思い。……だったのだけど、これはダンナがマメな庭好き男だった場合オンリーね。うちは完全にアウトだわ。

mbg1.jpg ただいま庭と格闘中。だけど、揺るぎないこのファッションセンス!

 さて、必見なのはベラのガーデニング・ファッションだ。もう初日から黒い帽子に黒いベールをかけ、黒いブラウスに黒いパンツ、黒い長手袋に黒い長靴でビシッとキメている。どうも普段から着ているものの延長線上なのだけど、えらくスタイリッシュに見える。私など庭仕事をする場合は、わざわざそのとき家にあるいちばん汚い服を(その後洗濯するので)着ているから、これは衝撃だった。おおお、誰も見ていないからって最低の格好をしていたのではガーデニング意識が盛り上がらないんだなあ。ベラの場合、大嫌いな植物と格闘すべくファッションで自分を鼓舞しているわけで、これには見習うべきものがあると思う。後半も黒づくめなんだけど、いつの間にか素敵なジャンプスーツになったりしてて、お洒落すぎ。日本の暑い夏を思うと真似する気にはまったくなれないが。

MBG,jpg
黒のつなぎに黒いベール。手袋と長靴はゴムらしいけど、それすらカッコいい。 ヘタな絵でゴメン。

「真のガーデナーは花が咲くときよりも種が芽吹くときに感動する」なんて言葉も出てくる。現在いろいろな種をまいてその発芽具合に一喜一憂しているエディブル・ガーデナーとしては、おおお、やっぱり花を育てるガーデナーも思いは同じなのね! と思うのだが、エディブル・ガーデナーの場合、いちばん感動するのは実は(というか当然のことながらというか)収穫のとき! なのよねえ、正直言って。
 とはいえ、この映画でガーデニングというものがクリエイティブな表現活動なのだということを改めて思い出させてもらった。そんな場所を持っているって、実に嬉しいこと。幸せなこと。食べるものばかりに心を奪われていないで、これからはお花も積極的に増やしていきたいな、などと園芸カタログをめくる今日この頃。いい刺激をいただきました!

mbgmoriatti1.jpg
モリアーティ、こんなところで何してるんだ? ご飯作ってますよ。

 しかし、ベラは几帳面すぎるから庭仕事が苦手だったのよね。ある意味、几帳面とは程遠いエディブル・ガーデナーはバリバリ庭仕事に向いているのかもしれん。


いつもありがとうございます!
また来てくださいね~

ランキングに参加しています。
ポチッといただけると嬉しいです!

にほんブログ村 花・園芸ブログ キッチン菜園へ
にほんブログ村

2017/04/22(土) | 2017年春夏菜園GO! | トラックバック:(0) | コメント:(1)

 |  ホーム  |