庭に歴史あり

庭のデザイン図 
1990年代の庭のデザイン。

 真っ白なキャンバスに絵を描くように、何もない更地に思いのままに庭をデザインできたらいいのだが、具合の悪いことに我が庭には15年を越える歴史がある。すでに道はあちこちに通っているし、植木は縄文杉ほどじゃないがギンギンにでかくなっているし、これを作り替えようとなったらマジでクレーンやショベルカーに出動してもらわなくてはならない。せっかく生えている植物を引っこ抜くのも忍びないし(そのわりに芝生は威勢よく引っぱがしちゃったけど)、ここはもう動かせないものと考えて、それ以外の部分からエディブル化していこうと思う。

1995年の庭
初期の庭。バラのアーチありパーゴラあり満艦飾。

 しかし、今でこそ「食べられる庭」にしたいという明確なコンセプトがあるんだけど、実際これまでのところの我が庭は「いったい何を考えておったんじゃろうなあ?」と我ながら首を傾げるとっちらかりぶりだ。

 まーそりゃそうだわな、プロがデザインしたわけじゃなく、天下のど素人であるこの私が本などを参考に見よう見まねででっち上げちゃったんだから。だってさー、15年前ったら私なんかまだ子供だよ!? ってさり気に年をごまかしたりなんかしてるが、庭木のイロハも知らぬ若輩者に庭のデザインちゅーのはかなり無理があったんだよね。

 そんな我が庭ではあるが、長い付き合いだけに愛着があるのも事実。これからその初期においてどのような庭作りが進められたのか、歴史を振り返りつつ説明していきたい。(つづく)


にほんブログ村 花ブログ キッチン菜園へ
にほんブログ村
にほんブログ村 花ブログ ガーデニングへ
にほんブログ村
スポンサーサイト

2011/12/12(月) | 庭をデザインする | トラックバック:(0) | コメント:(0)

庭に歴史あり2

庭に歴史 
パーゴラに絡むナニワイバラ。
 T摩ニュータウンのI城市に引っ越して来た1994年、ガーデニング・ブームはまだシモジモまで普及していなかった。もちろん庭のある人は誰もがそれなりに園芸店で花や樹木を買い求めたり植木屋さんに頼んだりして庭作りをしていたが、ガーデニングがオサレな趣味としておばさま層に熱狂的に受け入れられて「社会現象」になったのはもうちょっとあとのことだ(2000年の「花壇用苗もの類」の卸売り数量は1995年の2倍だったとか!)。

 なので、「さあ〜庭でもやるか!」と立ち上がったとき、園芸店には今ほどおばさんの心をくすぐるような豊富な花苗もなければ楽しい園芸グッズもなく、プロっぽい資材もなかった。近所の植木屋さんが売り込みにやって来てくれたはいいが、「奥さんねー、庭と言ったらマツ、モチ、モッコクだよ!」と純和風庭園路線を押し付ける。我が家の外見はある意味「サンタフェ」風(苦笑)。どう考えても見事な枝ぶりのマツなんか植わっていたらギャグ以外の何ものでもないのだけど、そんなトンチンカンなことを言うヤツがプロとして幅を利かせている時代だったのだ。

レンガのアプローチ 
プロの作ったアプローチ。さすがに長持ちしている。
 植木屋なんかに任せていたらどんなことになるかわかったもんじゃない、と思った我々はできるかぎりDIYすることに決めたが、大きな樹木の購入と植え付け、そしてアプローチ作りは隣人に紹介してもらった栃木の業者に任せることにした。一匹狼みたいな人で、暑い中黙々と敷石を並べ真剣に仕事に打ち込んでいたが、お茶の時間に日本茶を啜りながらふと漏らすのであった。

「奥さん、こんな洋風の庭にしてたらいずれ飽きるよ。やっぱり日本人だったら、年取ったときには築山(つきやま)があって、形のいい石や刈り込んだ庭木が並んでて……っていうのがほしくなるんだ(断言)」
 げ、それじゃサンタフェ風の家なんかウンザリして合掌造りの家とかに住みたくなるのかよ、と言いたい気持ちを抑えてヘラヘラしていた私であった。

 やっぱり、いつかは年を取ってロックなんか聞いていられなくなり、演歌とか民謡を聴きたくなる日が来るのだろうか。これからそんな劇的変化が訪れるのかと思うと、ちょっと楽しみな気がしないでもない。(つづく)


にほんブログ村 花ブログ キッチン菜園へ
にほんブログ村
にほんブログ村 花ブログ ガーデニングへ
にほんブログ村

2011/12/13(火) | 庭をデザインする | トラックバック:(0) | コメント:(0)

庭に歴史あり3

ガーデン本
当時は高い洋書をじゃんじゃん買っていた。バブルだったのか!?

 今なら「イングリッシュ・ガーデン」とか「ターシャの庭」とか、洋風庭のイメージを「こんな感じ」と描くのは簡単だし、説明する場合の情報や資料もたくさんあるし、その気になればホームセンターの資材を使ってDIYしちゃうことだって可能だ。
 しかし、当時は世間のガーデニング熱もそこまでじゃなく、インターネットも今のように情報であふれていなかったので、「さ〜洋風の素敵なお庭を作るわよ!」となったときに頼ったのは洋書のガーデン本だった。

 本棚を探してみたら4冊──『Garden Ideas』、『Town Garden』、『The Small Garden』、『Successful Small Garden』──出てきた。「スモール・ガーデン」が2冊というのも、あちらの一般的ガーデン本で扱っている庭はどれもこれもキングサイズで、とてもうちの猫の額には応用できないイメージばかりだったから。しかも、「スモール・ガーデン」といったって全然スモールなんかじゃなく、「だったらうちはミニチュア・ガーデンか?」って気もしたが。

ガーデン本2
こんなふうにしたかったんだよね〜

 いずれにしろソックリ真似することなんて、サイズ的にも金銭的にも気候的にも絶対無理。だけど、こうした海外の美しい庭には、いまだに写真を見ただけでも心癒され、おとぎの国に迷い込んだようなトリップ感を味わわせてくれる、そんな不思議な力があるのだ。(つづく)


にほんブログ村 花ブログ キッチン菜園へ
にほんブログ村
にほんブログ村 花ブログ ガーデニングへ
にほんブログ村

2011/12/14(水) | 庭をデザインする | トラックバック:(0) | コメント:(0)

庭に歴史あり4

庭木
現在の庭の樹木見取り図。

 自他ともに認める食いしん坊のくせに、なぜか実のなる木を植えるという発想が当時はまったくなかった。あのときリンゴの木でも植えておけば今頃大木になっていて、食べきれなくて近所にお裾分けするくらい実っていたはずなのに〜っ!と歯ぎしりしてしまう。ほんとにお裾分けするかどうかははなはだ怪しいが……。

 その代わりに何を植えたかというと、シラカバ(3本植えたが2、3年で虫が入って全滅)、ハナミズキ、サクラ、ツバキ、サザンカ、キンモクセイ、シャクナゲ、ナツツバキ、サンシュユ、トキワマンサク、ツツシ、ボウカシ、カクレミノ、ロウバイ、オオムラサキ、アセビ、カルミヤ、レンギョウ、アジサイ、バラなどなど。いくらなんでも、狭い庭には多過ぎる樹木類である。当時は細い苗木だったかもしれないが、10数年が経過した今はすっかりでかくなってしまって、剪定もろくにしてないもんだから、ぎうぎうの様相。

 なんの考えもなく、ただ隙間の多い庭を埋めたいという気分だけで、さほど愛情も感じていないものをバカスカ植えてしまったが、後悔先に立たず。秋になれば落ち葉がすごいし、これから野菜などを育てようとしたら日照にも影響ありそうだし、もっと果樹を植えたいと思ってもそのスペースがない。

サクラ 
今や大木となったサクラ。どうしましょ。

 しかし、多くは花の咲く木なのだ。サンシュユの花に春が近づいていることを気づかされ、桜が咲けば生命の躍動に感激し、キンモクセイの花の香りに秋の訪れを知り、サザンカの花に冬の憂鬱を慰められる。今となっては我が家の四季には欠かせない花たち。生活のリズムとさえなっている花たちなのだ。
 あー、あと実がなってくれさえしたら文句ないんだけどなあ!(つづく)


にほんブログ村 花ブログ キッチン菜園へ
にほんブログ村
にほんブログ村 花ブログ ガーデニングへ
にほんブログ村

2011/12/15(木) | 庭をデザインする | トラックバック:(0) | コメント:(0)

庭に歴史あり5

階段
トマソン的階段。タイルはスペインで購入したもの。

 洋書のガーデン本を参考に「うきゃー、こんなのやってみたい!」、「ひえー、あれもほしい!」と欲望全開でデザインしたものだから、バラのアーチもある、芝生の緑地もある、階段もある、池もある(すぐに蚊の温床となってしまい埋め立てられた)……というなんでもアリの庭が出来上がった。コンセプト皆無でディテールにこだわり過ぎ、ってところか。このとき培った「デコ庭根性」が今も抜けないんだろうなあ。いきなり普通の菜園なんてできるわけあらしまへん。

 そのデコ庭の極めつけは自作のパーゴラである。恐るべし。つーても、さすがにパーゴラの材料は材木屋さんにサイズを指定してカットしてもらったが。パーゴラにツルバラなど這わせ、下にはレンガを敷いて、木漏れ日の中でお茶などしばきましょうよ、などというファンシーな妄想に駆られておったのだなあ、あの頃は。駐車場を半分潰し、土を大量に入れ替えるなどして、艱難辛苦の挙げ句ついにパーゴラを建立してしまった。

ナニワイバラ
ナニワイバラ。目玉焼きみたいだという説も。

 どうです、この見事なバラの咲きっぷり! ナニワイバラという中国産の原種で、5月に一重の大輪の花を溢れんばかりに咲かせるのだが、あまりの華やかさに道行く人が立ち止まって写真を撮るほどだった。
 だがしかし。この花は一年に一度しか咲かず、冬以外はギンギンに伸び盛るシュートとの戦いの連続なのであった。

パーゴラ
パーゴラのありがたみを感じられるわずかな期間……

 そして、肝心のパーゴラは……。テラス風に作ったものの、隣家との近さと襲い来る蚊の多さはもういかんともしがたく、結局一度もお茶などせぬまま。
 洋書のガーデン本だと「アウトドアのリビングルーム」みたいに書いてあるんだけどなあ。日本の住宅事情と気候、生物体系がそれを許してくれないのである。

 建立から16年、ついにそのパーゴラが腐食してご臨終となってしまった。それもエディブル化に踏み切るきっかけだった。もうパーゴラはいいよ、やるんだったらキウイかブドウの棚にしよう、そう誓う私だった。

にほんブログ村 花ブログ キッチン菜園へ
にほんブログ村
にほんブログ村 花ブログ ガーデニングへ
にほんブログ村

2011/12/16(金) | 庭をデザインする | トラックバック:(0) | コメント:(0)

食べられる庭、設計中

見取り図
エディブル化できそうな4カ所のレッドゾーン

 さて、昔話はこれくらいにして、いよいよエディブル・ガーデンをスタートさせないと、ブログがタイトル倒れに終わってしまう。前述の通り、すでに樹木が生い茂る我が庭、これからエディブル化ができそうなのは図中の4カ所にとどまる。

 まずはいちばん広大(?)にしてやり甲斐ありそうな芝生の跡地(4)から行きたいところだが、まだ整地も進行していないので後回しにして(ガクッ)簡単に手をつけられそうな元花壇(1)から行ってみる。

花壇1

 ここは30センチx150センチほどの小さなベルト地帯で、我が庭でも日当りが特に悪く、スイセンの球根を植えても葉ばかり茂って花も咲かないという不毛の大地である。これまでは我が家の住人ですらロクに見ていないというのに花苗を買ってきては虚しく植えていたが、ここを一気にエディブル化する!

カブとコマツナ
手前がコマツナ、奥がカブ。

 ジャーン! するとどうでしょう! コマツナやカブがスクスク育っているではありませんか! って、もちろん魔法ではなくて10月半ばにこっそり種をまいていたのさ。

 なんでも、葉もの野菜というのはさほど日当りがよくなくてもそこそこ育つらしい。カブに実がつくかどうかはまだ不明だが、レタスぐらいだったら収穫できそうな予感。
 花のカラフルさはないものの、葉の成長が楽しみで今まではあまり行くことのなかった庭の隅っこに何度も足を運ぶようになった。これも食欲の成せる業?(つづく)


にほんブログ村 花ブログ キッチン菜園へ
にほんブログ村
にほんブログ村 花ブログ ガーデニングへ
にほんブログ村

2011/12/19(月) | 庭をデザインする | トラックバック:(0) | コメント:(0)

食べられる庭、設計中2

ハーブ園
ハーブ園予定地。

 さて、次。(2)(見取り図は前日参照)も以前は花壇だったのだが、家からは遠くて見えず、駐車場のうしろなので車の影となって外からもほとんど見えず、存在価値がきわめて低かった。

 80センチx120センチほどの日当り良好な一等地。ここにはスイセンやアイリス、グラジオラスなどの球根が植わっていて、掘り返すのも忍びないのでそれを維持しつつ、ハーブ類を育てていこうと思う。すでにミント、花オレガノ、チャイブなどが適当にぶち込んであるのだが、春になったらアレンジし直すつもり。

 そして(3)は以前パーゴラに被われていたところ。日当りがきわめて悪く、いちおうゲンペイカズラが植わっていたのだが、結局一度も紅白の花にお目にかかれなかった。パーゴラとともにゲンペイカズラにも退場願って、ここもエディブル化を目指す。

多年草園
ここにも葉もの野菜が進出中。

 60センチx190センチほどの細長い土地。なんかもうワサワサ茂っているんだけど、これはコマツナとカブだ。って、さっきも出てきたじゃないですか!? それもそのはず、(1)にまいたときに余った種を、パーゴラ撤去後の耕した更地にザーッとあけておいたのさ。おやまあ、野菜の種がこんなにも発芽率がいいとは思わなんだ。てゆうか、残った種なんてもったいながったりしないよね普通……。

 今はとりあえずこんな具合だが、今後はここにアーティチョークやアスパラガス、イチゴ、ボリジなど多年草のエディブルものを植えていくんだわ〜、と夢は広がる。むはは、まだ植えてもいないのに、想像しただけで舌なめずりだ。(つづく)


にほんブログ村 花ブログ キッチン菜園へ
にほんブログ村
にほんブログ村 花ブログ ガーデニングへ
にほんブログ村

2011/12/20(火) | 庭をデザインする | トラックバック:(0) | コメント:(0)

食べられる庭、設計中3

キッチン菜園予定地
ここがキッチン・ガーデンになるはず……

 さて、もったいぶっていてもしょうがないので(って別にもったいぶってるわけじゃないんだけど)、いよいよ大物である芝生の跡地に踏み込んで行こう。大物つうても2メートル弱X3メートル弱ぐらいの、4畳半にも満たない猫の額、いわゆるキャッツ・フォアヘッドである。
 ここを「デコラティブ(装飾的)でありながらもプロダクティブ(生産的)なキッチン・ガーデン」すなわちポタジェのように開拓していこうというわけだ。

 なんてエラソーなことを言っているが、実はこのブログを始めるまで「ポタジェ」という言葉すら知らなかった私である。どうも自分がやろうとしていることはポタジェの発想によく似ているみたいだ、と思って『Successful Small Gardens』という本で調べてみたら、例に出てきたのはオランダのこんな菜園。

オランダのポタジェ
ポタジェはあらゆるガーデン芸術の中でもっとも野心的……なんだそう。

 どこもスモールじゃないじゃん、庭師5人ぐらい必要じゃん。たしかに、まっすぐな畝に野菜が並んでいるという従来の菜園とはまったく違ってデコラティブではあるものの、ここまでカッチリした庭も私の趣味とは違うのよねえ(負け惜しみ半分なれど)。

 どうせこのオランダのポタジェとは比べものにならないほどのささやかなスペースなのだから、この際道を1,2本つけるぐらいで、あとはフレキシブルにいろんな野菜で空間を埋めて行く、というのでどうだろう。

 と思いながらよく見てみると、このポタジェの広さは15メートルx15メートルで、我が家の芝生跡地の40倍近い広さだということが判明。
 なんか、設計すること自体虚しくなってきました……。(つづく)


にほんブログ村 花ブログ キッチン菜園へ
にほんブログ村
にほんブログ村 花ブログ ガーデニングへ
にほんブログ村

2011/12/21(水) | 庭をデザインする | トラックバック:(0) | コメント:(0)

食べられる庭、設計中4

EL CAMINO
エル・カミーノ(図面1)。家から庭を臨む向きになってます。

 ひとり虚しがっていても仕方ないので、いさぎよく道を引くことにいたしやしょう。まず考えたのは、パーゴラの廃材を使って菜園と道に段差を付けるやり方。

 キッパリしている。「僕の前に道はない。僕の後ろに道はできる」、まさに高村光太郎的な精神性を感じさせる真っ直ぐさだ。しかも、パーゴラの廃物利用をするというエコフレンドリーな姿勢も好ましい。しかし、実に単純で能がない感じもする。しかも、この道からでは菜園の奥に手が届かないのではないかという不安も……。

EL CAMINO
エル・カミーノ(図面2)

 次に考えたのは、ドーナッツ型の道を菜園の中心部に配置するやり方。

 オチャメである。いつまで行ってもどこにも行き着かないグルグル感がいい。真っ直ぐな畝を作らずに、いろいろ楽しいアレンジができそうだ。道の中央には野菜を植えるもよし、オーナメントを置くもよし、庭の中心としての役割を担ってもらおう。

エロイムエッサイム
エロイムエッサイム!

 とりあえず、こんな感じかな〜と石を置いてみた。なんか、昔見たスティーヴン・キング原作『ペット・セメタリー』の映画版を思い出して怖くなってきちゃったんですけど……。

 年内になんとか道をつけたい……と思っていたのだけど、もう年内って一週間ぐらいしかないじゃないですか! こらダメだわ〜。まだまだエディブル・ガーデンまでの道は険しそうだ。


にほんブログ村 花ブログ キッチン菜園へ
にほんブログ村
にほんブログ村 花ブログ ガーデニングへ
にほんブログ村

2011/12/22(木) | 庭をデザインする | トラックバック:(0) | コメント:(0)

 |  ホーム  |